l 自民党は、外国人労働者の受け入れに関する提言を近くまとめ、「特定技能」の対象業種にコンビニを追加するよう求めるようです。政府が7月にまとめる「骨太の方針」に反映させ、実現化する構えです。
l 鳴り物入りで始まった「特定技能」は、最大見込みの1割にも到達せず、叩き潰されるはずだった「技能実習」は、内包する諸問題を解決する素振りも見せずに躍進中。そんな中、「特定技能」の不振を挽回するために、コンビニを追加するというのは、タイムリーに見えて、なかなかにトリッキーです。
l 「特定技能」が増えないのは、「技能実習」の諸問題を解決するために規制で雁字搦めにしておきながら、肝心の「技能実習」には同等の規制を導入しないという非合理な政策が原因。ここにメスを入れないで、対象業種を増やすというのは、業界の要望に応える形で貸しを作り、利得にあやかろうとする伝統的な政治手法そのもの。当初17職種でスタートした「技能実習」が82職種にまで拡大した歴史を再現しようというのでしょう。権益争いばかりで、筋の良い制度を創ろうという意思がない政治家には困り果てます。
Vol.687(2020.7.6号)より転載。詳しくは、このURLへ。
BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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