l  8月14日、ベトナムの裁判所は、偽造ビザでベトナム人をヨーロッパの国に不法に入国させようとしたとして違法な外国滞在を仲介した罪に問われていた日本人に対し、禁錮1年3か月の実刑判決を言い渡しました。服役後は強制送還されることになります。この日本人は、ベトナムで留学の斡旋をしている中国人らと組んでいましたが、手数料として1人につき約2万米ドル(約214万円)を要求していたと報じられています。ベトナムでは出稼ぎを目的とした不法な手段による渡航が後をたたず、昨年10月にはイギリスのロンドン近郊で、トラックのコンテナからベトナム人の男女39人の遺体が見つかる事件が起き、関係当局が取り締まりを強化していました。

l  ベトナムは経済発展が続くものの貧富の格差が大きく、一獲千金を夢見て、実習生として日本に渡航するなど海外への出稼ぎを望む人が少なくありません。日本では「借金を背負った実習生がかわいそうだ」という論調ばかりが目立ちますが、借金を背負ってでも海外で稼ぎたいと考えるベトナム人の事情を理解し、その背景を是正しなければ、抜本的な改善は図られません。


【Timely Report】Vol.711(2020.8.19)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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