1. 大手メディアでは、外国人留学生の就職事情に関し、未だに表面的な情報が数多く流れています。日本経済新聞の記事では、メーカーの人事担当者が、「入社後は、日本人とまったく同じようにキャリアを歩んでもらうことを確認しています。年功序列や終身雇用の考え方も含めて納得できるかを聞きます」という建前論を披露していますが、年功序列を丁寧に説明したら、優秀な外国人は誰も入社しません。3ヶ月毎の実力評価で、先輩を1年で追い抜けると思うのが、彼らの「常識」であり、「年功序列」や「年次による人事」という気が遠くなるような長期競争は、彼らの想像を超えています。
2. その点、世界と戦っている従業員200人足らずの福井市のメーカーの方が現実を良く分かっています。「外国人は、日本ならではの終身雇用を前提にした年功序列的な組織や賃金体系にはなじまない」と割り切り、定着率を高めるには「早い段階で責任ある仕事と役職を与え、適正な評価と、それに見合う昇給や賞与を出すことに尽きる」とズバリ。人手不足型倒産が増えてきたご時世において、どちらが生き残るかは目に見えています。
【Timely Report】Vol.10(2017.8.18)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report
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