外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

タグ:留学

l  「特定技能」の外国人は、制度開始から2年経過した今年3月末時点で22,567人にとどまっていて、当初の見込み(最大47,000人)を大きく下回っています。このうち、国内で「技能実習」や「留学」などから変更した人は17,299人と、全体のおよそ77%を占めた一方、海外で「特定技能」の試験に合格するなどして、新たに入国した人は5,268人にとどまっています。

l  国籍別では、ベトナムが14,147人で6割を超えました。分野別では、飲食料品製造業8,104人(35.9%)、農業3,359人(14.9%)、建設2,116人(9.4%)、産業機械製造業1,937人(8.6%)、介護1,705人(7.6%)となっています。

l  5月28日、自民党の外国人労働者等特別委員会は、「在留外国人の支援強化を柱とする政府への提言(案)」について議論しました。提言(案)には、「コンビニ、スーパーマーケット、運輸、産業廃棄物処理の各分野で、特定技能外国人の参入、技能実習制度の対象職種への追加を含めて検討」と書かれています。「技能実習」と同様に、「特定技能」でも政治的な利権と絡んで多種多様な業界にどんどん拡大していくと思われます。

Timely ReportVol.8172021.6.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2月26日、入国管理法違反(資格外活動)の疑いで、契約社員のベトナム男性(22)が逮捕されました。昨年10月以降、佐賀県鳥栖市内の飲食店で契約社員で働き、在留資格に属していない報酬を受ける活動を行ったという容疑です。男性は「留学」の在留資格を持っていましたが、昨年9月に福岡市の専門学校を退学になっていたため、「資格外活動」であるアルバイトに従事する権利を失ったのに、アルバイトをしていたというものです。

l  留学生のアルバイトは、本来の在留資格を維持していることが前提で許可されるものですから、「留学」という「主たる活動」を行っていることが条件です。したがって、退学した場合、あるいは、卒業した場合には、仮に「留学」の在留期間が残っていたとしても在留カードの裏面に、「資格外活動許可」の印字があっても、アルバイトをさせることはできません。貴社において、卒業生がアルバイトで働いていないか確認することをお勧めします。

l  4月1日からは、新組織である「入国在留管理庁」が始動します。摘発しやすい不法就労でイジメられないように十分に留意しましょう。

【Timely Report】Vol.379(2019.4.1)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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製造業派遣で資格外活動!!」も参考になります。

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l  日本語学校の経営にとんでもない逆風が吹き始めました。昨年末に公表された「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」によれば、在校生の日本語能力試験の結果を公表するように義務付けられるほか、その合格率によっては「留学ビザ」の対象校から外されるだけでなく、在校生が検挙された場合には、当局のブラックリストに掲載されて、各種のビザ審査に活用されることになります。実際、昨年から一部の国からの留学生に関しては、既にビザの許可率が著しく下落しています。さらに、お客さまである海外の出稼ぎ希望者が、週28時間という上限があり、年間70万円前後の学費がかかる「留学」よりも、就労時間の上限がなく、学費も要らない「特定技能」という別ルートを選ぶのではないかという懸念が浮上しています。

l  このため、日本語学校の設立や専門学校の増設を延期したり、断念したりするケースが出てきました。日本語学校が445校(2010年)から711校(20188月)へと急増したことに象徴されるように、絶好調の右肩上がりを続けてきた留学生ビジネスですが、今年は大きな転機を迎えるかもしれません。

【Timely Report】Vol.406(2019.5.16)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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ゴーン逮捕は外国人排斥か?」も参考になります。

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l  ベトナム人の存在感が増しています。昨年末の在留外国人数で、ベトナム人は44.8万人(前年比+8.8%)となり、過去最高を更新。上位10か国のうち人数が増加したのはベトナムだけです。在留ベトナム人の構成比は15.5%で、中国の77.8万人(構成比27.0%)に次いで2位となり、長らく2位を堅持していた韓国(42.7万人・構成比14.8%)を抜き去りました。在留ベトナム人数は、2008年末の4.1万から11倍以上に増加しています。

l  在留資格別では、最多の「技能実習(20.9万人)」が▲4.5%となり、「留学(6.6万人)」も▲17.2%と減っているものの、「技人国(6.1万人)が+18.3%と増えているだけでなく、「特定活動(4.1万人)」が爆増(同6.5倍)。「家族滞在(2.6万人・+20.1%)」「永住者(1.8万人・+7.5%)」「定住者(0.6万人・+1.6%)」「日本人の配偶者等(0.5万人・+8.3%)」も軒並み増です。

l  その一方、ベトナム人の犯罪も目立ってきています。本年元旦における不法残留者数では、ベトナム人が1.6万人で2年連続の第一位。常連トップだった韓国を凌駕しました。マイナスイメージが定着しなければよいのですが。

【Timely Report】Vol.8012021.4.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  「留学」の在留資格認定証明書の交付率が急降下しています。全国日本語学校連合会によれば、中国や韓国については90%台で推移しているのですが、ミャンマーは前年の76%から15%、バングラデシュは61%から21%、スリランカは50%から21%に下がったようです。関東甲信越では、ネパール、バングラデシュ、スリランカの交付率が1%台以下という惨状でした。

l  要するに、入管の立場からすれば、「働きに来るのなら、『留学』ではなく、『特定技能』で日本に来い」ということなのでしょう。期待の新人として鳴り物入りで導入された「特定技能」の初年度は、予想の1%程度に終わる公算大で、人手不足対策を迫る政治家からの圧力も高まっています。

l  「留学生30万人計画」が終結した今、入管にしてみれば、文部科学省の顔を立てる必要もないので、留学生の入口を狭めて(留学ビザの不許可↑)、資格外活動を締め付け(28時間超の摘発↑)、在留資格の取り消しを積極化する(不在籍学生の摘発↑)という方針に転じたということなのでしょう。留学生アルバイトに頼る経営は、ますますリスクが大きくなってきました。

【Timely Report】Vol.533(2019.11.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
入管行政:劣後する日本語学校は不要?」も参考になります。

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