外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

タグ:留学生

l  11月6日、旭川日本語学校に通うベトナム人留学生2人にアルバイト先を斡旋し、長時間労働させたとして、入管法違反(不法就労助長)の疑いで同校を経営する「平成ハイヤー」の会長らが逮捕されました。共謀して今年4月から6月にかけて旭川の弁当工場と苫小牧の産業廃棄物処理場のアルバイト先を仲介し、法定労働時間を超えて働かせたという容疑です。学校側は「課外活動」や「日本語の勉強の場」と称して、留学生にアルバイトを斡旋。関係の深い先で働かせ、給与は日本語学校の講師が校内で直接現金で手渡し、一部を授業料として徴収していたと言いますから、処罰されて当然でしょう。

l  同様に、「偽装留学生」と「偽装留学生」に仕事を斡旋するブローカーは、摘発されていきます。すでに、「留学ビザ」は厳格化されており、週28時間の厳守と相俟って、「留学生という労働力」は急激に細っています。

l  マスコミは「偽装留学生=悪」として糾弾してきましたが、その結果、強制送還されたり、来日すらできない留学生たちが激増。客観的に見ると、彼らの正義は、数多くの留学生を不幸にしてしまっただけなのかも。

【Timely Report】Vol.582(2020.2.3号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管政策:「偽装留学生」叩きは成功する?」も参考になります。

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l  2018年に日本の大学や専門学校を卒業した後、就職するために在留資格を変更した外国人留学生は25,942人。過去最多を更新しました。

l  しかし、今後もこの調子で増える可能性は低いと思われます。というのは、達成した「留学生30万人計画」の次を担う文部科学省の政策が公表されない中で、留学ビザの発行が締め付けられており、「偽装留学生退治」が本格化する気配が濃厚だからです。また、「特定技能」の不振を挽回したい入管としては、学歴がない外国人については、「留学」ではなく、「特定技能」で来日してほしいと考えているでしょうから、留学生の総数がこれまでのように大幅増になるという可能性は低いと考えたほうがよいと思われます。

l  加えて、「技術・人文知識・国際業務」に関しては、認定で来日する外国人が急増しているので、「国内は多少締め付けてもよい」という見立てもあるのでしょう。じつは、当該資格に関して、2018年に入管が認定した人数(41,510人)は留学生の1.6倍。ただし、業種を見ると、留学生の就職では目立たない「人材派遣」(5,860人)がかなり多いことが気にかかります。

【Timel
y Report】Vol.576(2020.1.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:ネオキャリアは逃げ切れるか?」も参考になります。

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l  東京福祉大の一件が最後の一押しとなって、政府は「偽装留学生」退治に舵を切りました。「偽装留学生」を叩き続けてきたジャーナリストたちは溜飲を下げるでしょうが、それで、現状は改善されるのでしょうか。

l  人手不足の中で、無定見の「留学生30万人計画」を推進した結果、企業が留学生に目を付け、留学生もアルバイトに活路を見出す中、出稼ぎ留学生が急増。企業は人手を得て、留学生は生活費と学費を得るというウィンウィンの関係でした。無論、一部には、可哀そうな留学生もいましたが、その割合を客観的に検証することなく、「偽装留学生」叩きに転じたため、これからは、留学生アルバイトに依存してきた数多くの企業が悲鳴を上げ、留学生たちも生活に困り、ほとんどの学校は厳しい淘汰の渦に巻き込まれるでしょう。

l  政府は「特定技能で来ればいい」「特定技能で雇えばいい」と言うのでしょうが、「日本語ができて、日本の文化に慣れ親しんだ留学生」を追い出して、わざわざ「日本語がわからず、日本の文化も知らない外国人」を迎え入れようとする無理筋の政策は、別の大問題をいずれ発生させるに違いありません。

【Timely Report】Vol.551(2019.12.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:特定技能のために留学を切る!」も参考になります。


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l  710日、東京福祉大学が、「学部研究生」について、来年度の募集を停止すると発表しました。東京福祉大系列の専門学校である「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」においては、定員の7倍を超える留学生を受け入れていたことが明らかとなり、「留学ビザ」の更新が極めて困難になっています。

l  留学生たちが働いていたアルバイト先でも波紋が広がっています。突然帰国に追い込まれる留学生が増えているため、彼らを頼りにしていた飲食店やコンビニに影響が出始めているのです。かといって、日本人のアルバイトは、なかなか来てくれませんし、来たと思ったら、すぐに辞めてしまいます。

l  「偽装留学生対策」に着手した入管は、「留学ビザ」の付与を厳格化しており、ミャンマーやバングラデシュなどには許可がなかなか下りなくなっています。東京都内でもアルバイトの求人に困るケースが出てきました。大手の一部では、日本留学が決まった学生を対象にした研修所をベトナムや韓国等に設け、来日前の囲い込みに着手していますが、中小企業には到底無理な話。人手の確保が「経営の生命線」になる時代がやってきました。

【Timely Report】Vol.496(2019.9.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  政府が「クールジャパン戦略」を見直し、クールジャパンに関わる外国人を対象に、在留資格の条件緩和を検討することが報じられました。このため、9月中旬にも「クールジャパン戦略会議」が設立される予定です。

l  残念ながら、「吉報」ではありません。そもそも2017年夏、外国人の「クールジャパン人材」に永住権を認める制度を2018年度までに創設するという構想が浮上。2018年夏になると、菅官房長官が「留学生の就職希望者の大部分が日本で働ける制度をつくりたい」と発言し、9月には「クールジャパン戦略」に関連する分野(アニメや漫画、日本料理、ゲーム等)の仕事に就く外国人に「特定活動」の在留資格を与えるという報道が流れました。

l  2018年末の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」では、「平成30年度中にクールジャパン分野等の専門学校等を卒業する留学生が就職できる業務の幅を広げるため、同年度中に所要の措置を講ずる」と明記されましたが、蓋を開けてみれば、「クールジャパンビザ」は、「クールジャパン戦略会議」に申し送りする形で先送り。新設に反対する法務省の粘り勝ちです。

【Timely Report】Vol.534(2019.11.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
入管行政:劣後する日本語学校は不要?」も参考になります。

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