l  焼き鳥チェーン大手の鳥貴族は、「全品均一価格」で急成長してきましたが、2014年の上場以来、初の赤字決算に転落する模様です。201710月に、人件費や食材の仕入れ価格の高騰を理由に、全品280円均一から298円均一への値上げに踏み切ったのですが、4カ月後の20181月から客数減が顕著になり、値上げが一巡した後もズルズルと縮減しています。既存店売上高は、20191月時点で13カ月連続の前年割れになりました。

l  値上げを機に客離れが起き、客数が減少して、収益力がガタ落ち。値上げが一巡した201810月以降は、客単価も23%の減少が続いています。値上げによる客単価押し上げ効果は23%程度でしたから、要するに、お客さまは値上げに納得せず、客単価を以前の水準に戻してしまったわけです。

l  マーケットを無視して値上げすれば失敗するという好例です。「物価が上がれば景気は良くなる」とか「賃金を上げるために値上げすればよい」などと説くお気楽なエコノミストは、未だに数多くいますが、マーケットを無視して値上げするのは自殺行為。そんな基本すらわからない輩が多すぎます。

【Timely Report】Vol.397(2019.4.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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