外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

タグ:帰国困難

l  5月28日、上川法務大臣は、ミャンマー国軍のクーデターによる情勢不安を理由に、日本在留のミャンマー人に対し、「情勢が安定するまでの緊急避難的な対応」として在留延長を認める(就労可)ことを発表しました。当分の間、在留資格の満了時に本人が希望すれば、「特定活動(6ヶ月・就労可)」や「特定活動(特定技能準備・1年)」の切り替えを認めます。情勢が改善しない場合は、「特定活動」の再延長も認める方針のようです。

l  帰国困難を理由に「特定活動(6ヶ月・就労可)」を認め、就労困難を背景に「特定活動(特定技能準備・1年)」を認容した状況下なので、入管からすれば、現状の中での微調整という判断なのかもしれませんが、個人的にはパンドラの箱を開けてしまったのではないかという感があります。

l  上川大臣は「一般市民が死亡、負傷し、デモに参加していない住民への暴力も報告されている」と説明し、難民認定についても迅速に審査を進め、難民認定されない場合でも在留や就労を認めるとしていますが、ミャンマーと類似の国情が発生したとき、同等の扱いができるか否かがいずれ問われます。

【Timely Report】Vol.8162021.6.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2016年4月7日、法務省は、東京オリンピックに触れながら、地方入管局長に対して、「我が国社会に不安を与える外国人の効率的・効果的な排除に、具体的かつ積極的に取り組んでいく」という文書を送付しています。来日する選手やコーチなどの9万人がオリンピック後に帰国することを考えれば、「帰国困難だけど、来日してください」と言えるわけもなく、入管は、5月~6月の間に、「帰国困難ではない」という判断を下すでしょう。

l  帰国困難者に対する「特定活動(就労可・6ヶ月)」が導入されたのは、昨年5月20日であり、同月に日本を出国した外国人は16,875人にすぎません。しかし、今年3月に日本を出国した外国人は37,134人で、2.2倍に達しており、「帰国困難である」と認識されていなかった昨年4月(29,566人)の水準を上回っています。この在留資格は、「新型コロナウイルス感染症の影響で、帰国ができない外国人に対する緊急措置」にすぎず、出国状況を把握している入管がいつ止める」という判断を下しても、全くおかしくありません。

l  これからは、「帰国困難」から「在留困難」にフェーズが大きく変わります。

【Timely Report】Vol.8072021.5.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  珍しくないことではありますが、「帰国困難」に関する個々の入国審査官の裁量にバラツキが出ています。「本国への帰国が困難である場合」や「帰国できない事情が継続している場合」には、「特定活動(週28時間以内の就労可・6ヶ月)」という在留資格が認められているのですが、「帰国困難である」や「帰国できない事情」に関する解釈が区々なのです。

l  このため、同じ母国であるにもかかわらず、ある外国人は「帰国できない事情が継続しているとは認められない」として当該在留資格が認められなかったのに、他の外国人では「本国への帰国が困難である」として即座に認められたりしています。もはやロシアン・ルーレット状態と言ってよいでしょう。

l  あまり期待できないとは思いますが、もし入管が混乱を避けたいと思っているのであれば、航空便の運航状況や帰国人数などで、ある程度明確な基準を示し、2~3ヶ月程度の猶予期間を設けた上で、「特定活動(週28時間以内の就労可・6ヶ月)」の廃止を秩序立てて進めていくべきです。いきなり2週間~1ヶ月の「帰国準備ビザ」になる人が急増すれば、大混乱は必至です。


【Timely Report】Vol.8062021.4.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  入管は、昨年5月より、「特定活動(就労可・6ヶ月)」を臨時的・特例的に認め、昨年12月からは観光客に対してすら「就労」を認めてきましたが、本年5月中に、これらの許可は停止される蓋然性が高いと思われます。

l  安易に「就労」を認めている現状は、「就労の可否」を基盤に据えた在留資格制度の正当性を毀損しています。「帰国困難であること=就労可」という論理を是認できない入管はすぐにでも正常化したいと思っているでしょうし、外国人の出国人数は、昨年5月から2.9倍(昨年12月)になっているなど、「帰国が困難である」という前提も崩れつつあります。しかも、東京オリンピックが開催されれば、9万人のアスリートや関係者が来日しますが、彼らが「帰国できない」ということはあり得ないため、「帰国困難」という前提は、国家の威信を賭けても絶対に解消しなければなりません。

l  昨年中、「特定活動(就労可・6ヶ月)」の審査は2~3日で完了していましたが、最近は2週間を超えるようになってきています。臨時的・例外的に認められてきた特別措置が廃止されるのは時間の問題と言ってよいでしょう。

【Timely Report】Vol.8042021.4.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  オーストラリアでは、主要都市における人口集中を避けるため、地域を限定して、就労できる在留資格を設けています。人口増加の70%が起きているシドニー・メルボルン・ブリスベン以外での移住を促す政策です。45歳未満であることや、特定の職業に就き、当該職業で3年以上の実務経験があることなどが要件となっています。このビザを取得すると、5年間の滞在が可能になることに加え、当該地域で3年居住し、就労したことが証明できれば、地方で永住できるビザの申請資格を獲得することもできます。

l  現在、日本の入管行政は、観光客であっても帰国困難であれば就労が可能になるなど、「何でもあり」の状況になっています。ただし、逆説的に言えば、「コロナ後のあるべき在留政策」を展望して、今から体系的・段階的な対処を準備すれば、在留資格の体系を円滑に再整備するチャンスでもあります。

l  現行の入管行政の建前を飛び越えて、観光客まで就労ビザを与えた現状を平常時に戻していく局面では、十分な配慮と綿密な作戦が必要です。オーストラリアが導入している「地域限定ビザ」は一考の価値があります。

【Timely Report】Vol.7622020.12.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:日立だったら送検されない?」も参考になります。


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