外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

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l  日韓関係が悪化したことによって、好調を持続してきた観光業に異変が生じています。7月に九州の港や空港から入国した外国人数が前年比▲6.1%減となった中、対馬市では4割近くの減少に見舞われているほか、宿泊客に至っては、8月は同5~8割減が多く、9月の予約状況は9割減やゼロの状況。

l  日韓をつなぐ空路は、定期便60路線以上の運休・減便が決まっています。大韓航空は、釜山と新千歳、関西空港のほか、仁川と旭川、小松、鹿児島を結ぶ各路線や、済州と成田、関空を結ぶ各路線の計7路線を9月以降に運休し、那覇―仁川等の5路線も減便します。アシアナ航空や格安航空会社も路線を運休させる模様で、元に戻る気配はありません。

l  ビジネスに環境変化は付き物。一本柱に頼ってしまうと、その柱がぐらついたときに対応できなくなります。それは、外国人材も同じ。留学生アルバイトだけに頼る運営は、早晩困難化します。「留学(資格外活動)」だけでなく、「技術・人文知識・国際業務」や「特定技能」も活用して、移り気な入管行政の風向きが変わったときでも対応できるようにしておきたいものです。

【Timely Report】Vol.542(2019.11.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:日立だったら送検されない?」も参考になります。


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l  鳴り物入りで今年4月から導入された「特定技能」ですが、期待が大きかっただけに、「残念な感じ」が漂い始めました。その大きな原因のひとつは、推進役であるはずの入管庁が、「制度は創ったので後はよろしく」「試験関係は所轄官庁の問題だから、そっちに聞いてくれ」というスタンスを崩さず、当初公言していた「司令塔的な役割」をまったく果たしていないからです。

l  とは言うものの、入管庁自体は、「外国人の受け入れは仕事が増えるだけなので増やしたくない」と本音では思っているでしょうから、内心ほくそ笑んでいるのかも。入国管理局から「入管庁」に格上げされただけでなく、人員も予算も増えて、面倒な外国人が増えないというのが、彼らにとって「最高」の結果なので、「思惑通り」ということなのかもしれません。

l  あるアンケートでは、飲食業者の過半数が「特定技能」の内容を知らないと答えています。またマスコミの論評も、未だに法令を読み込んでいないのか、相談窓口とか登録支援機関とか2国間協定という極めて表層的なレベルにとどまっています。このままだと「特定技能」は「日系4世」の二の舞です。

【Timely Report】Vol.436(2019.6.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 
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l  日本は、2017年に観光収入の世界ランクでトップテン入りを果たしました。2013年には21位でしたから大躍進と言ってよいでしょう。観光客数も、2010年に第30位、2014年第22位だったのが、世界12位ということなので、経済政策としては大成功だったと言えます。

l  これに気を良くした日本政府は、2020年に訪日外国人数4000万人、20306000万人を目指していますが、「オーバーツーリズム」や「観光公害」という指摘が急増している中で、永続的な右肩上がりを達成できるか疑問です。観光人気が高いアムステルダムでは、観光客を減らす計画を立て始めました。

l  観光収入の目標は8兆円(2020年)ですが、1人当たりの支出は1187ドル(2017年)と伸び悩み。訪日外国人も大事ですが、在留している外国人はもっと重要。月15万円支出するだけで年180万円の消費です。在留外国人数(273万人)で単純計算すれば5兆円の市場規模。天災や外交で左右される観光客とは異なり、着実に伸びることが見込まれます。在留外国人で8兆円市場(月20万円×12ヶ月×335万人)を目指すほうが健全だと思います。


【Timely Report】Vol.446(2019.7.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
観光頼みには限界あり!」も参考になります。

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l  4月26日、法務省は、新たな在留資格「特定技能1号」を初めて認定しました。今回認定された2人のカンボジア女性は、和歌山県の技能実習生。受け入れていた大阪府の農業関連会社が申請して、認められたといいます。

l  「特定技能」の受け入れ人数は、初年度で32,800~47,550人と見込まれていましたが、この新しい在留資格を申請したのは27人だけ(4月19日時点)。初年度の見込みが正しいと仮定すれば、初月申請者の100倍の水準に相当する3,000人近い人数が6月以降毎月許可されていくという非現実的な見通しを描かなければなりません。「日系4世」ほどではないにせよ、入管が外国人の受け入れに極めて消極的であることが裏付けされた格好です。

l  法務省は、同日、初めて8つの法人や個人を支援機関として登録しました。申請受付が1,176ありますから、これから続々と認定されていくと見込まれますが、実際に「支援」が始まれば、「特定技能」の制度内に埋め込まれた諸問題が表面化していきます。そして、その実態を知るにつけ、高い関心を持っている受入企業も慎重化していくでしょう。前途多難です。

 【Timely Report】Vol.429(2019.6.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  外国人労働者の受入増に反対する論者が反撃の機会を窺っています。「社会が分断化される」「日本社会が壊れる」「日本人の美徳が損なわれる」「日本文明が死ぬ」など、言葉も激しさを増してきました。

l  もちろん、外国人を受け入れることによって、無視できない摩擦は生じます。軽視できない問題も数多く発生するでしょう。悲惨な事件が起こるかもしれません。しかし、だからと言って、「外国人は受け入れるべきでない」と決め付けるのは短絡的です。それは、「人員削減につながるからIT化には反対だ」「交通事故が起こるから、自動車は全面禁止にすべき」「殺人に使われたから、包丁の購入は許可制にする」などという主張に近いものがあります。

l  あらゆる政策には副作用が伴います。これは選択問題です。「人口減少で縮小する経済の中での耐え難い苦痛」と「外国人を受け入れることによる解決し難い苦悩」のどちらを選ぶのか。片方だけを指摘して痛罵したところで何も解決できません。苦痛と苦悩を秤にかけて選ぶ必要があります。現実問題として、「耐え難い苦痛」に耐えられる日本人はほとんどいないと思います。

【Timely Report】Vol.381(2019.4.3)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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