外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

タグ:北海道

l  2018年の訪日外国人は、累計3119万人に達し、2020年の政府目標4000万人が射程圏内に入ってきました。その一方、いわゆる「観光公害」や「オーバーツーリズム」も顕在化。京都市右京区の「竹林の散策路」では竹への落書きが問題となり、北海道美瑛町でも観光客に畑が荒らされポプラの木がダメになりました。金沢市の近江町市場では、観光客の急増で地元客が遠のいてしまいましたし、奄美大島南部の鹿児島県瀬戸内町ではクルーズ船の誘致に絡んで「自然が破壊される」として反対運動が起きました。

l  「観光公害」が喧伝される裏側には、実感しやすいデメリットに対し、地元が「観光によるメリット」を享受しきれていないという実態があるのかもしれません。実際、外国人の人気観光地は日本人の感覚とはかなり異なります。「訪日中国人ビジネスはすでに勝負あった」とする論者がいる一方で、社会現象にまでなった訪日中国人による「爆買い」ブームは減少に転じ、昨夏、中国人オーナーが経営するラオックスは銀座本店を閉店。中国人でも読み誤るのです。各地元はまず、観光による「得失」を冷徹に確認すべきです。

【Timely Report】Vol.386(2019.4.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
観光頼みには限界あり!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
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l  中国人による「土地」購入が問題視されています。2017年11月29日、自民党「安全保障と土地法制に関する特命委員会」が意見聴取したところ、中国資本による北海道の土地買収が急速に進む実態を踏まえて、土地取引を規制しない場合は「主権国家の日本の中に別の国ができてしまう」という意見が開陳され、外資による土地購入の直接制限を求める意見が相次ぎました。メディアでは、「北海道は中国32番目の省になる」「北海道が中国の“北海省”になる日も遠くない」「これは武器を持たない、目に見えない戦争だ」などというおどろおどろしい言説も流されています。

l  一方、日本人は「土地」を棄て始めました。相続放棄が相次ぎ、死者の名義のままの「土地」が全国で増えています。治安や防災上の問題も発生しています。要らなくなった土地を国に引き取ってもらおうと、国を相手に裁判を起こした男性がいるほど。ところが、国は「土地は要らない」と突っぱねました。日本人が土地を棄てる背景には、不合理な諸制度があります。そこを改革せずに、「外国人は土地を買うな」と叫んでも事態は悪化するだけです。
フィールド, 草, ワインディング ロード, 日没, 自然風景, 田舎
【Timely Report】Vol.73(2017.12.25)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「外国人なしに日本は成り立つのか?」も参考になります。

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l  政府は、新在留資格「特定技能」で受け入れる外国人労働者数は、2019年度に最大4.8万人になると試算しています。実際、ロイターの調査では、77%の企業が「特定技能」の新設を「歓迎する」という結果が出ました。日刊工業新聞社のアンケートでも、外国人労働者の受け入れに62.1%が「賛成」し、「特定技能」にも51.7%と過半数が賛成しています。ところが、北海道では、約7割が外国人労働者を雇用する考えがないという調査結果が出ており、日本語能力(69%)、労働習慣、文化の違い(57%)、受け入れ体制の不備(56%)などが不安要素として挙げられました。京都市のアンケートでも、「雇用していないし、検討もしていない」とした中小企業が75.9%に上りました。

l  じつは、マイナビの調査では、大手企業ですら、外国人留学生を採用する先は1割程度。現場の受け入れ体制が整っていない(43.8%)、外国人が活躍できる環境が整っていない(43.2%)、母国語レベルの日本語能力を求めている(24.7%)、ビザの申請など手続きが困難(14.6%)と洩らしています。法律さえ改正すれば、現状が改善されるわけではないのです。
分析の人々, ブレーンストーミング, ビジネス, ビジネスマン, 通信
【Timely Report】Vol.312(2018.12.18)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
人手不足倒産が加速する!」も参考になります。

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l  71日時点の基準地価は、商業地が+1.1%の上昇に転じ、全用途でも27年ぶりに下落から上昇に転じました。ニセコ、祇園、歌舞伎町、雷門に象徴される「外国人パワー」の寄与で地価が上昇しました。一方、「外国人パワー」を拒否する国もあります。住宅価格が10年で2倍に跳ね上がったニュージーランドは、外国人による中古住宅の購入を禁止しました。マレーシアでも、ジョホールバルで開発が進む巨大都市開発構想「フォレスト・シティ」で外国人が不動産物件を購入することを禁じる方針を明らかにしました。

l  北海道や対馬における外国人による不動産購入を敵視する主張もありますが、日本でニュージーランドと同じことがすぐに起こるとは思いません。しかし、かぼちゃの馬車やTATERUで問題が露見し、オフィスビルの「2018年問題」が懸念される中で、都市部でも空き家化が進み、人口・世帯数が本格的に減少していけば、早晩、供給過剰が露呈するのは必至。ところが東京都は、タワマンの廃墟化問題を知りながら、容積率の大幅緩和を打ち出しました。足元の地価上昇に小躍りしない方が賢明というものです。
シカゴ, アメリカ合衆国, アメリカ, 米国, 市, 高層ビル, 海, 建物
【Timely Report】Vol.273(2018.10.23)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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