外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

タグ:人材会社

l  海外の送り出し機関が「特定技能」で沸き立っています。「技能実習」と異なり、キックバックを求める監理団体と組む必要がなくなるため、日本の人材会社と提携できれば大儲けができると見込んで、メールや電話でセールス攻勢をかけています。「費用について,直接又は間接に当該外国人に負担させない」という部分も好感されており、「技能実習」と異なり、本人が搾取されないということで、自分勝手なバラ色のイメージが流布しています。

l  しかし、改正入管法において、排除するターゲットになったのは、監理団体ではなく、海外の送り出し機関。監理団体は、登録支援機関になれば、従前のようなポジションを確保できますが、海外の送り出し機関は、日本の人材会社と組むことは事実上不可能です。というのは、海外のブローカーが本人から金銭を徴収した場合、ビザ申請時にその事実を正確に報告する義務があるだけでなく、不当に徴収した海外のブローカーと提携した日本の人材会社は、免許が取り消される仕組みになったからです。イケイケムードで盛り上がっている海外の送り出し機関の大半は淘汰されるでしょう。

 【Timely Report】Vol.382(2019.4.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、景気が悪化しているため、不安定な雇用環境にあり、言葉の問題からも声を上げづらい状況にいる外国人労働者たちが「雇用の調整弁」として切られています。工場、語学学校、ホテル、ガイド、免税店などで解雇が増え、ファミレスや居酒屋でアルバイトしていた留学生が仕事を失い、生活に困窮する人々が増えています。

l  新たな仕事を探すにも、多くの人材会社は就職フェアを休止していますし、採用面接に応じる企業自体が少なくなっています。4月の派遣時給は、販売・事務・製造・介護など少なからぬ業種で前年同月割れ。アルバイトの時給も下落が目立ち、5月には多くの業種で前年同月割れする勢いです。

l  日本で働く外国人は166万人いますから、1割強が「コロナ切り」に遭ったら、20万人近い失業者が発生します。ところが彼らは、ハローワークで仕事を探すことのない「見えない失業者」。彼らの存在を勘案すれば、完全失業率はすでに3.0%を超えていると見るべきです。適切な経済政策が講じられないと、リーマンショック時の悲惨な5%台に向かって悪化していきます。

【Timely Report】Vol.676(2020.6.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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