1.       2017年7~9月期のGDPは、16年半ぶりに7期連続のプラス成長となりました。201212月に始まった今の景気回復局面は、「いざなぎ景気」(48ヶ月)を超えることが確実となりました。上場企業 4社に1社が最高益になる見込みであり、表面的には、日本経済は絶好調に見えます。

2.       しかし、売上高の増加要因は、輸出と値上げとM&Aであり、国内市場は拡大していません。「いざなぎ景気」では、民間消費が毎年1315%伸びていましたが、今回の景気拡大局面では0%台。個別に見れば、アパレルや自動車は国内市場の縮小が止まらず、工場や店舗の閉鎖が続いています。国内産業の象徴である銀行業界では、大規模なリストラが始まります。人口減少問題が解消しなければ、近い将来の成長打ち止め感は強まるばかりです。

3.       人口減少による国内市場の縮小が企業の視野にある限り、賃金の伸びは鈍くなります。在留外国人に関しては、「労働力」という観点から議論されがちですが、長期的に重要なのは彼らの「消費力」。国内市場が拡大基調に転じなければ、少なからぬ日本企業が窮地を迎えてしまうことに気付くべきです。
お金, コイン, 投資, ビジネス, ファイナンス, 銀行, 通貨, ローン
【Timely Report】Vol.63(2017.12.8)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民はプラスかマイナスか?」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 
全国外国人雇用協会 へ
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ