外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

カテゴリ:日本経済 > 経済政策

l  経済学者に対して、人口減少が日本経済に与える影響を尋ねると、「人口減少と高齢化は経済の停滞を運命づけるものではない。むしろ場合によっては、人口減少や高齢化が経済を活性化する可能性すらある」とか、「成長は1人当たりGDPの拡大による。その1人当たりGDPは、イノベーションで伸びる。供給側の事情を見ても、行き詰まっている社会の方が、イノベーションの動機は大きくなる」「労働力不足になると、飲食店が自動食器洗い機を買うようになる。そうした流れが加速すれば、最新の皿洗い技術が広く使われるようになる。そうした投資が行われれば日本経済の生産性は大幅に向上する」などと答えてくれます。要するに、人手不足になると省力化投資が増えて労働生産性が上がるから日本経済は成長するというのです。

l  この理論が正しいのであれば、限界集落や過疎の村、人口が長期減少している田舎では、省力化投資が進んで労働生産性が向上しているはずですが、そんな話は聞いたことがありません。こういう無責任な言説を垂れ流す経済学者たちは過疎の村に全員移住させて、村の経済の復活を託したいものです。
風景, 秋, 夕暮れ, 山, 今日の午後, 村
【Timely Report】Vol.104(2018.2.10)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  「コロナ学校休業」で降って湧いた「9月入学論」。賛成派と反対派に分かれて喧々諤々でしたが、結局、現状維持で終わったようです。

l  この問題は、①学校教育に何を求めるか、②学校制度は①に関して機能しているか、③「9月入学」は②の対策として効果的か、という三段論法で解くべきです。①は「社会適用能力」の涵養。「先生が大変」「対応が難しい」という反対論は、学校制度の「社会適用能力」が劣っていることを自白しているだけなので説得性に欠けます。②は、大学が著しく機能していないので改革すべき。③については、「欧米が9月入学だから」とか「海外の留学生が日本に留学しやすくなる」という賛成派が目立ちますが、「私は、日本の〇〇大学の〇〇教授に師事したい」などと語る留学生はいません。日本留学の魅力は「大学ではなく、日本での就労や生活」という現実を直視すべきです。

l  ジャーナリストたちは「偽装留学生」を批判しますが、本当に批判すべきなのはクオリティの低い「日本の大学」。なぜ「日本の大学」に魅力がないのかという点を改善しなければ、「9月入学」など議論する意味がありません。

【Timely Report】Vol.683(2020.6.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  「日本企業は今の半分に減るべきだ」と主張するエコノミストがいます。生産年齢人口が2015年から2060年までに3264万人減るから、企業数も現在の約352万社から131204万社に減らすべきというのです。かつて1企業あたりの社員数が25人だったのが、現在16人程度であることを問題視し、最低賃金を引き上げて、零細企業を淘汰し、大手に統合すべきと論じます。

l  彼が社長を務める小西美術工藝社は、文化財の修繕と補修に関する業界最大手で社員80人の規模ですから、同業他社を呑み込む側になります。最低賃金を引き上げて、目障りな競合を排除したいという気持ちは分かりますが、昔と違って転職が当たり前となっているのですから、自社の社員の給料を引き上げて、他社の人材を招き寄せればよいだけのことではないでしょうか。

l  自分が「移民」なのに、「移民」についてはスルーして論じないというのはズルいでしょう。「日本では人口減少に伴い需要自体が減るので、作っても買う人がいなくなります」と指摘しておきながら、移民が増えることによる需要増について語らないのは、エコノミストとして邪道です。
アーキテクチャ, 日本, 京都, パス, 神道, 寺, 赤, 廊下, アーチ
【Timely Report】Vol.136(2018.4.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  コロナ恐慌に直面し、各国では、「排外主義」が台頭する気配が漂っています。自国民の失業が爆増している中で、「移民が職を奪っている」というメッセージは人々の心に染みとおりやすく、格好のターゲットになりがちです。気を見るに敏なトランプ米大統領は、移民受入の一時停止をぶち上げました。

l  ところが一夜明けると、「短期滞在の外国人は影響を受けない」「例外を設ける」とトーンダウン。米国経済は移民に支えられている部分が少なくなく、農業やIT業界への配慮が求められたようです。また、コロナで表面化した医療危機に関しても、フィリピン人看護師の入国を妨げてきたトランプ政権の入管政策が悪影響を及ぼした(入国拒否5%→50%)とする声があります。

l  甲論乙駁が続くオーストラリアでも、移民の減少が人口増に依存する業界や事業モデルを破綻に導き、経済に大きなダメージを与えるだけでなく、税収にも大きくマイナスに働くとの指摘があります。各国の政策は、「移民排斥」の色彩を帯びるようになるでしょうが、一つ過てば、将来の成長の糧を失う結果をもたらしかねません。深い洞察に基づく判断が必要です。

【Timely Report】Vol.674(2020.6.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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l  台風21号の直撃で関西国際空港が一時閉鎖され、日々刻々と復旧が図られているものの、関西経済に与えたダメージは、かなりのものがあるようです。大阪城の来館者が半減し、黒門市場が閑散となり、ホテルのキャンセルが大量発生するなど一部では悲鳴に近い声も上がりました。無論、関西空港が完全復旧すれば、それらも過去の笑い話になるのかもしれませんが、北海道地震の影響で観光離れが起きたり、西日本豪雨や大阪北部地震の影響で韓国からの旅行客が前年よりも減るなど、観光業は、ビジネスの本質上、環境変化による大きなアップダウンが避けられません。

l  安倍政権は「観光立国」を掲げていますが、「観光頼み」は、「観光倒れ」になりかねないリスクを抱えています。長い目で見れば、あくまでも「観光」は「大黒柱」ではなく、「+α」と心得て、安定した経済基盤を維持していくことが肝要。そのためには、しっかりとした内需が必要であり、少子高齢化の中でしっかりとした内需を維持していくには、「生活者としての外国人」を受け入れていくことに意義があるという視点を持つことが重要です。
日本, アジア, 葉, 古代, 自然, 木, 禅, 庭, 風景, 文化, 寺
【Timely Report】Vol.255(2018.9.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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