外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

カテゴリ: 日本経済

l  「国際金融都市TOKYO」を標榜する東京都が、「国家戦略特区」を活用して、都が指定する金融会社で雇用された場合等で在留資格「高度専門職」における「ポイント制」で「10点」を加算することとしました。

l  「10点」というのはそれなりに大きいので、別に悪くはないのですが、対象が極めて限られていますし、そもそも即戦力で東京にやってくる外国人は、「技術・人文知識・国際業務」で来日し、在留資格に不自由するような人たちではないので、「10点」に心惹かれることはないでしょう。敢えてメリットを感じ得るのは、「永住者」と同等の「高度専門職2号(在留期間無期限)」を目指す外国人になりますが、「高度専門職」は雇用主と紐付けられるので、転職が実質的に困難なため、あまり魅力的ではありません。

l  本気で「国際金融都市」を目指すのであれば、アジアで上位に陣取る香港・シンガポール・上海にはない画期的な魅力がなければ、外国の金融人材は東京など見向きもしません。メガバンクも大手証券もリストラばかりの現状を変革しない限り、小手先で在留資格をいじったところでむなしいだけです。

【Timely Report】Vol.554(2019.12.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管政策:アマゾンはカナダが好き?」も参考になります。


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l  会社数も社員数も増大しないのに、オフィスビルがどんどん建っていきます。住民が急増するわけでもないのに、シェアハウスが増築されています。2017年に東京23区で完成したオフィスビルの床面積は11万坪。2018年中には26万坪が市場に出てきます。さらに2020年には31万坪が供給されるというから凄い。じつは、日本人人口の減少よりも怖いのが日本企業数の減少。1980年代に530万社を超えていた日本企業の数は380万社を割り込み、ピークから▲30%前後。それに対し、日本人人口は20061月(12625万人)のピークから▲1.2%。生産年齢人口もピークから▲12.9%にすぎません。人口減少や一人当たり床面積の減少に鑑みると供給過剰に陥る公算大です。

l  外国人旅行客で活況と見られていたホテル業界も、民泊の大開放で供給過剰が懸念されるとなると、これらの箱物に対する投資や融資は、将来不良債権化するかもしれません。そんな矢先、シェアハウス投資問題が表面化しました。1000人超の投資家が破産しかねない大惨事。人口と企業の減少を軽視して、箱物造りに精を出しているとこうなります。
航空会社, アーキテクチャ, 建物, 市, フライト, ジェット, 飛行機, 空
【Timely Report】Vol.120(2018.3.14)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  「訪日外国人と在留外国人の年間消費額を合わせると約10兆円になる」と喧伝する企業がいます。ただし、この「10兆円」という数値は、ビジネストークをふんだんに盛り込んでいるので、鵜呑みにするのは少し躊躇われます。とはいえ、在留外国人が300万人いて、各人が毎月10万円を消費した場合、それだけで、市場規模は3.6兆円になります。そして、在留外国人が500万人になって、毎月15万円を消費すれば、9.0兆円のマーケットにまで拡大します。したがって、夢や幻の数値ではないこともまた事実です。

l  ただし、500万人になったら、現在2%程度の外国人比率は3.5%前後に上昇しますし、外国人を巡る社会情勢も変化するかもしれません。したがって、その水準にまで高めることの是非については、真剣に議論しておくべきです。

l  2018年に試算された「福岡市が留学生を受け入れる経済効果」は年間230億円で、福岡マラソンの経済効果(25億円)の9回分のプラス効果に相当します。在留外国人については、「労働力」の観点だけではなく、「消費者」や「納税者」としての側面を議論すべき時期がすでに到来しています。

【Timely Report】Vol.629(2020.4.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「経済政策:外国人が日本を支えている?」も参考になります。
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l  「外国人が働きたい国ランキング」において、日本は、タイやマレーシア、ベトナム、インドネシア、フィリピンの後塵を拝し、調査対象33カ国中32位という散々たる結果になりました。日本が敬遠される主な理由は、賃金が安い、ワークライフバランスが悪い、子どもの教育環境が悪い、外国人に対して閉鎖的、生活の快適度が低いなど、身も蓋もありません。

l  そんな中、財務省・経産省・総務省が、外為法に基づく「対内直接投資等に関する業種告示等」の改正告示を8月から適用し、事前届出をする対象業種を拡大し、ソフトウエア開発や情報処理サービスなどの事業を対象に入れた結果、事前届の受理日から原則30日間は投資実行が禁止されるため、「海外から国内へのリスクマネーの呼び込みに冷や水を浴びせることになり、有望なベンチャー企業が倒産してしまう」という悲鳴が上がっています。

l  移民による起業を支援し、果実をフルに享受する国がある一方で、日本は頑なに島国であろうとしながら、嫌々門戸を開いている感があります。外国の資金ですら受け入れないなら、外国の人材を受け入れるのは不可能でしょう。

【Timely Report】Vol.536(2019.11.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入国・在留審査要領:日本は起業大国になれるか?」も参考になります。


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l  201946月期の実質GDPは、内閣府が官邸と財務省の意向を忖度して、年率1.8%増となりましたが、実態と乖離している感があります。帝国データバンクの景気動向調査結果(7月)では、景気動向指数が8カ月連続で悪化。共同通信社のアンケートでも、国内景気が拡大していると答えた企業は23%(昨夏78%)にとどまり、「緩やかに拡大」と答えた企業が23%(同77%)で、「拡大」と答えた企業は皆無に(同1%)。景気ウオッチャー調査(7月)でも3カ月連続の悪化で、33カ月ぶりの低水準に沈みました。

l  足元では、人手不足倒産が急増。7月の全国企業倒産件数は、2年2カ月ぶりに800件を超えました。年間でみると、過去最悪を記録しそうです。そんな中、大企業では中高年のリストラが加速しており、早くも昨年の2倍に到達。「勝ち組」とみられているファーストリテイリングの柳井会長は、「平成の30年間は経済敗戦だ」と嘆き、著名投資家のジム・ロジャーズは、かつてアジアで最も裕福な国だったビルマを例に引いて、「日本はアジア最貧国に転落するかもしれない」と警告。楽観は禁物です。

【Timely Report】より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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