外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

カテゴリ: 日本経済

l  台風21号の直撃で関西国際空港が一時閉鎖され、日々刻々と復旧が図られているものの、関西経済に与えたダメージは、かなりのものがあるようです。大阪城の来館者が半減し、黒門市場が閑散となり、ホテルのキャンセルが大量発生するなど一部では悲鳴に近い声も上がりました。無論、関西空港が完全復旧すれば、それらも過去の笑い話になるのかもしれませんが、北海道地震の影響で観光離れが起きたり、西日本豪雨や大阪北部地震の影響で韓国からの旅行客が前年よりも減るなど、観光業は、ビジネスの本質上、環境変化による大きなアップダウンが避けられません。

l  安倍政権は「観光立国」を掲げていますが、「観光頼み」は、「観光倒れ」になりかねないリスクを抱えています。長い目で見れば、あくまでも「観光」は「大黒柱」ではなく、「+α」と心得て、安定した経済基盤を維持していくことが肝要。そのためには、しっかりとした内需が必要であり、少子高齢化の中でしっかりとした内需を維持していくには、「生活者としての外国人」を受け入れていくことに意義があるという視点を持つことが重要です。
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【Timely Report】Vol.255(2018.9.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 
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l  経団連会長が「終身雇用を前提とすること自体が限界になる」と口火を切ると、経済同友会代表幹事も「終身雇用は制度疲労を起こしている。もたない」と呼応し、トヨタ自動車の社長も「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言しました。追い込まれたというべきなのかもしれませんが、ついに、日本の大企業が「終身雇用」の改革に乗り出します。「日本的経営」と呼ばれてきた雇用慣行は終焉を迎えます。

l  国境や業種を超えたグローバルな競争が厳しさを増す中、終身雇用だけでなく、年功序列型賃金、新卒一括採用、春闘など、日本的な雇用慣行を維持し続けることは困難。日本人が少なくなる穴を、異なる文化を持つ若い外国人社員が埋めていくことを展望すれば、「日本的経営」が瓦解するスピードは加速度を増していくと予想されます。終身雇用を前提とした長期間のOJTは機能しなくなり、「社員は短期間で辞める」という不都合な現実を踏まえた米国流のマネジメントが求められます。移行期の激痛は生半可ではありません。当分の間、日本企業のパフォーマンスは低迷する可能性があります。

【Timely Report】Vol.442(2019.7.5号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

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l  「移民」に係る議論は感情論になりがち。異文化に対する懸念を煽る「攘夷派」と人道主義一辺倒の「開国派」は水と油ですから、交わりようがありません。経済上の得失を語るべきエコノミストも、極論どうしの論争に煽られて、イデオロギーに塗れた論調に陥りがちです。この点、「経済学」がどう論じているかというと、移民肯定派が大勢ですが、「移民は米国のGDPを増やすが、移民以外の米国人が得る利益は小さい」とか「第1世代と第3世代の移民は、コストが税収を上回る」という主張もあります。

l  ただ欧米では、「移民が米国人労働者と競うことで給与は下がらない」「移民が低学歴の先住労働者の賃金を下げることはない」「移民が増えたら、同性・同学歴グループの米国人の失業率が下がり、就労率が上昇した」「移民の増加は、1人当たりGDPの改善や失業率低下をもたらす」という実証研究が蓄積されています。また、「移民が犯罪を行う確率は米国出生者よりも低い」「移民が集中している地域は移民が少ない同等の地域に比べて犯罪率が低い」ことも知られています。日本でも実証研究が必要です。
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【Timely Report】Vol.225(2018.8.15)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  観光政策が好調だったことに気を良くし、安倍政権は、「IRを全国で3ヵ所設営する」「スノーリゾートを全国10カ所設ける」「高級ホテルを全国50カ所新設する」などの方針を打ち出しています。2030年に訪日外国人客を6000万人にする目標の下で、富裕層の受入れを睨んだ施策です。

l  「地方には国民が気軽に利用できる宿泊施設が足りない」という掛け声の下、かんぽの宿・グリーンピア・国民休暇村等が野放図に展開され、リゾート法に基いて僻地にまでリゾート施設が建設された時代がありました。税金等で支援されたこれらの施設は、結果的に安値販売に傾斜して、地元の宿泊業をガタガタにしただけでなく、杜撰な経営が祟って閉鎖の憂き目に遭いました。

l  「さすがに同じ轍は踏むまい」と信じたいところですが、元々日本は「富裕層向けビジネス」を得意としていません。実際、IRは、外資系のノウハウに頼るところ大。また、大都市や観光地を中心に繰り広げられているホテルの新築ラッシュも、人手不足に悩まされて、フルに稼働できないようですし、オリンピック後には供給過剰すら懸念されます。杞憂であればよいのですが。

【Timely Report】Vol.612(2020.3.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:観光戦略は「箱物行政」と化す?」も参考になります。
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l  日本人は、毎日1,200人減っています。この悲惨な状況は何ら改善されることなく、いずれ毎日3,000人が消えていきます。いまは、毎日1,200社で人手不足が発生していますが、いずれ毎日3,000社で人繰りが困難になります。

l  未だに、女性・高齢者の活躍やITAIの活用で何とかなるという無責任な論者もいますが、真の問題は、人口減ではなく、現役と高齢者のバランス。2015年には2.1人の現役に対して高齢者1人でしたが、2025年は現役1.8人で高齢者1人、2040年には現役1.4人で高齢者1人を支えることになります。これで社会が成り立つのかというのが真の問題なのです。それでも、「何とかなる」と強弁する論者は、過疎の村に移住して、どうすれば、高齢者比率の高い限界集落を維持できるのかを行動で示すべきです。

l  ①日本人の人口は増えない。しかし、②日本人の現役だけで高齢者を支えていくことは極めて困難である ―― この2つの厳しい現実を直視すれば、外国人の若者を受け入れるしか実現可能な解はありません。無論、解決し難い問題に悩まされることは間違いありません。しかし、その道しかないのです。

【Timely Report】Vol.498(2019.9.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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