外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2021年11月

l  11月18日、松野官房長官は記者会見で、新型コロナウイルス対策として実施している入国者数の制限を26日から緩和するほか、外国人の団体観光客の受け入れについても、「制限の更なる緩和に向け、前向きに検討を続けていく」と述べました。つまり、外国人観光客を今年末までに受け入れることがあり得ることを否定しなかったということになります。

l  留学生や技能実習生だけでなく、観光客ですら来日するというのであれば、「観光客でも就労できる」という「コロナビザ(特定活動・3~6ヶ月・就労可)」という特例的かつ緊急的な在留資格をこのままっ認めていた場合、就労目的の外国人を大量に入国させてしまうことになりかねません。

l  何度も指摘するようですが、「入国の正常化」を進めるのであれば、「出国の正常化」を通じて、「在留の正常化」を急ぐべきです。残念ながら「出国の正常化」が着手されていないために、日本における「在留の正常化」が毀損されつつあります。「コロナビザ」が本格的に導入された昨年12月1日から丁度1年が経過した11月末で「コロナビザ」は廃止すべきです。

Timely ReportVol.8512021.11.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  11月21日、「技術・人文知識・国際業務」の外国人2人を太陽光発電所の建設現場で働かせたのは資格外活動だとして6人が逮捕されました。入管法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されたのは、当該外国人を派遣していた派遣会社の役員だけでなく、派遣先の建設会社に所属する役員と社員4人。

l  資格外活動をしていた外国人2人は、在留期間更新許可申請書を提出する際に、「翻訳・通訳業務」「管理業務」という内容で申請していたとも報道されていますから、建設会社に派遣していた派遣会社が在留期間の更新時に実態と異なる申請をした可能性が否定できません。「翻訳・通訳」をさせるための外国人を建設現場に派遣させていたとすれば、実務研修として説明することは難しく、入管法違反ではないと言い張ることも困難です。

l  もっとも、この事件で特筆すべきなのは、派遣先である建設会社で役員を含む5人が逮捕されたという事実。「在留資格の確認は派遣元に任せていた」という型通りの言い訳でセーフだった派遣先企業の責任が問われるようになってきたのだとすれば大事件です。外国人の派遣先は震え上がります。

Timely ReportVol.8502021.11.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  11月8日から実施された入規制緩和の評判が芳しくありません。最悪と言ってもよいでしょう。新設する「受入責任者」が担当省庁に提出する誓約書と活動計画書等が認められた場合に限り、入国後、最短で4日目以降の行動制限を緩和するという内容なのですが、「受入責任者」に課せられる義務と提出する書類と事細かな規制の多さに悲鳴が上がっています。

l  まず、「受入責任者」は空港に出迎えに行かねばならず、待機期間中は、入国者が待機施設に待機しているかどうか、電話やメールで毎日確認しなければなりません。待機期間が終了する4日目以降も14日間、入国者の健康や行動を管理し、提出した活動計画に沿って行動しているかどうか、交通機関のチケットやレシート、領収書で確認する体制が求められます。

l  しかも、行動制限の緩和を求めず、従来通りの隔離期間で良いとする場合でも、新規入国者に関しては、今回新たに導入された枠組があてはめられてしまいました。このため、従来以上に入国が困難になりました。他の政策でもそうなのですが、岸田政権には、現場と実務に弱い人々が多いようです。

Timely ReportVol.8492021.11.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  11月17日、日本経済新聞が「外国人就労『無期限』に 熟練者対象、全分野」と題し、「特定技能」の全分野に「2号」を認めて、累計在留期間の上限をなくす方針と報じたことを切っ掛けに、業界関係者は、一気に沸き立っています。導入3年後の見直しは既定路線ではありますが、建設と造船以外の業種に一挙に認めるというのは全くの想定外。来年3月にも省令改定があるかもしれないと意気込み、早くも準備に取り掛かる向きもいます。

l  移民政策を何ら語ってこなかった岸田首相がいきなりここまで踏み込むというのは驚きですが、観測気球の可能性もあり、今後は紆余曲折が避けられない感じがします。というのも、当初は2023年度までに34.5万人受け入れる計画だった「1号」は、本年8月時点でも3.5万人。計画対比で言えば5%~10%の実績ですから、「ニーズはない」と見なされても仕方のない水準。

l  自民党の保守派は「事実上の移民受け入れにつながりかねない」として猛反発しており、「親中国」という批判が高まっている岸田政権としては、揉めた上で降りて、保守派のガス抜きに使う可能性もあります。要注目です。

Timely ReportVol.8482021.11.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  5月7日、不法残留のベトナム人が佐賀県で逮捕されました。また4月26日には、大阪府で不法残留の外国人を雇用していた建築会社社長が逮捕されています。じつは、この1年、コロナ禍の中で、「外国人」関係の報道は極端に少なくなりました。無論、直近の入管法改正に関する問題点や長期収容の実情や留学生の困窮などリベラルなマスコミが好む記事は紙面を飾っていますが、普通の在留外国人の動静を切り取った報道は大幅に減少しています。

l  入管法違反や外国人逮捕という「事実」の報道すら稀で、外国人がいないかのような情報の少なさ。新型コロナウイルスでそれどころではないという実態や、外国人を雇ってきた企業が意気消沈しているという背景もあるのでしょう。ただ、そんな中で、不法残留の記事が連発したことが気にかかります。

l  7月開催のオリンピックの直前には、毎年6月に実施される「不法就労外国人対策キャンペーン月間」がやってきます。5月末に公表される有効求人倍率が1.0倍を切る可能性があるだけに、「入管が攻めに転じるのでは?」と邪推してしまいます。万が一に備えたディフェンスを心掛けるべきです。

【Timely Report】Vol.8082021.5.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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