外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2021年02月

l  2月20日、日系ペルー人の男性が、収容所の職員に制圧された際に暴行を受け、腕の骨にひびが入ったとして、国に約200万円の損害賠償を求めて提訴しました。これに限らず、収容に関する入管の言動や収容の長期化については、各方面から批判が高まっています。

l  昨年3月まで18年働いた元入管職員でさえ、「未来を見据えたビジョンも人権への配慮も欠いたまま、ただやみくもに長期収容を常態化させてしまった政策的失敗がある」「被収容者を非人道的環境に置くことで、彼らが『帰国する』と音を上げるのを待っているのです。それが入管職員の成果になる」「入管の問題は3つ。①一つは基準がないこと。これをやれば収容、これをクリアすれば仮放免といった基準がない。②ふたつ目が、許可・不許可の判断プロセスが不透明。③3つ目が、収容に裁判所など外部が関わらないこと。だから、入管は自らの裁量だけで長期収容ができる」と指摘しているほど。

l  指摘された、①基準がない、②プロセスが不透明、③外部の不関与、という入管の問題は、在留資格の審査でも同じ。改善される日は来るのでしょうか。

【Timely Report】Vol.643(2020.4.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管法違反:またまた派遣会社が摘発される!」も参考になります。
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l  2月18日、立憲民主党は、難民等保護法案・入管法改正案を他党と共同で参院に提出しました。日本人の失業が大問題になることが確実なこの時期に、「難民を受け入れよう」という法案を出すのは、「少子高齢化が進む日本のために日本を支えてくれる外国人を受け入れる環境を創りたい」とは思っておらず、「人権派の私は正しいことをしている」と酔い痴れたいのでしょう。

l  長期的に見て、日本の社会構造と経済構造を維持あるいは縮小均衡に円滑に移行していくためには、若年層の外国人にかなりの部分を支えてもらえないと無理であることは事実ですが、多くの日本人は、日本語を覚えるつもりのない外国人を野放図に受け入れることを支持しないでしょう。

l  今回のような「難民を受け入れるべき運動」は、日本人の失業を問題視する人たちを逆に刺激して、「外国人排斥」の機運を生み、すでに少子化が危機的な水域に達し、コロナで少子化のスピードが加速した日本において、マイナスに働きます。ただでさえ、近未来を見据えたまともな議論ができないのが現状なのに、外国人に関する議論を感情的にしてしまうだけですから。

【Timely Report】Vol.7872021.2.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  経済学者の一部には、「人口が減っても問題はない。なぜなら、人手不足を補うためにIT投資が活発になり、労働者一人当たりの生産性が上がるからだ」という珍説を唱える方がいます。それが正しいのなら、過疎の村は生産性が向上するはずですが、そんな事例は聞きません。人手不足感は年々高まるばかりなのに、2017年の機械受注は5年ぶりの前年比割れになりました。人手不足が顕著な非製造業の弱さが目立つといいます。ローソンのように、人手不足に伴う設備投資が増加し、減益になった例もあります。

l  IT投資増=生産性上昇」という恒等式を信じるのは、現場を知らない学者だけ。経営者であれば、「IT投資増=生産性上昇」にならなかった事例を嫌というほど経験しています。2013年頃までは「情報化時代に乗り遅れるな」とIT投資が盛り上がりましたが、成果に結びつかず、空振りに終わりました。「情報化投資の効果が生産性の向上に結びつかず、投資しても無駄というトラウマを生んだ」という見方もあるようですが、「IT投資増=生産性向上」という小学生レベルの短絡的な思考こそ批判されるべきでしょう。
モニター, バイナリ, バイナリ システム, コンピューター, バイナリ コード
【Timely Report】Vol.129(2018.3.28)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
賃上げで景気は良くなる?」も参考になります。

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l  2月22日、大阪市で人材派遣会社を営んでいる社長と社員が書類送検されました。不法残留していたベトナム人を雇ったという不法就労助長罪の疑いだということです。同月18日には、愛知県の派遣会社が逮捕されました。不法残留のベトナム人と就労資格のないベトナム人を道路工事の現場に派遣したという不法就労助長罪です。しかし、社長は、「不法残留や資格外であることは知らなかった」と容疑を否認していると報じられています。

l  外国人派遣は「入管法違反の温床」です。昨年暮れにも、大手上場企業の人材派遣子会社が不法残留していたベトナム人を食品加工会社に派遣したとして、千葉営業所の所長や社員が摘発されました。同様の罪状で、東京都豊島区の人材派遣会社も書類送検されています。愛知県や埼玉県でも、ベトナム人を違法派遣した社長が摘発されました。少なからぬ業者は「違反行為」に麻痺していますので、外国人派遣会社を隈なく捜査すれば、半数近くで違法行為が摘発されるに違いありません。日本人の失業問題が表面化して大問題になる前に、徹底的に大掃除しておくべきだと思われます。

【Timely Report】Vol.7862021.2.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2019年12月24日、東日本入国管理センターは、収容者への投薬や物品貸出に関し嘘の記録を書いたとして、男性職員4人を停職1カ月の懲戒処分にしました。一定時間以上の間隔を空けて服用する胃薬を間隔を空けずに投薬した事実を隠すために嘘の時間を記入したり、毛抜きを収容者に貸し出した際、回収せずに「回収済」と記載したり、回収していない事実を隠蔽するために「貸出中」と偽装したようです。職員4人は検察に告発されましたが、不起訴処分になりました。名古屋入管でも、類似の事件が発覚しています。

l  大した「虚偽」ではないので、目くじらを立てるほどのことではないのですが、正直に書いた場合「後日、行政文書の公開請求で人権派に指摘されると面倒くさい」と思ったのでしょう。逆に言えば、それくらい入管職員にとって、収容が負担になっていることを示しているのだと思います。

l  オーバーワークやオーバースティだけで外国人を長期収容し続けることは、収容自体のコストや今回の件で表面化したリスクに見合いません。軽微な入管法違反の収容者については仮放免することを前向きに考えるべきです。

【Timely Report】Vol.618(2020.3.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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