外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2020年03月

l  3月18日、実習生を工場に派遣する福岡市の監理団体「福岡国際事業協同組合」の代表理事が、技能実習適正化法違反(禁止行為)の疑いで逮捕されました。監理団体の幹部を同容疑で逮捕するのは初めてです。代表理事の逮捕容疑は、同団体の指導員2人と共謀し、技能実習生の女性に「言うことを聞かないとベトナムに帰す」などと言い、スマートフォンを没収し、実習時間以外の外出や通信・通話を不当に制限したという疑いです。

l  この事件は、昨年4月に、実習生が技能実習機構に相談したことから発覚。携帯電話を取り上げたほか、休日の外出を2時間しか認めず、違反すると罰金を徴収していたとして、今年2月27日に、同団体の指導員が同法違反で逮捕されました。当時、監理団体は、「行き過ぎてしまった面もあり今後は改善に努めていく」とコメントし、徴収した数百万円の罰金を返金したこともあり、現場の指導員に責任を押し付けて終わるという見方もありました。

l  しかし、今回は、監理団体代表理事の逮捕にまで至りました。これは衝撃的です。同様の法令違反を行っている監理団体はきっとビビりまくっています。

【Timely Report】Vol.655(2020.5.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「特定技能:監理団体は裏技に秀でている?」も参考になります。
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l  201946月期の実質GDPは、内閣府が官邸と財務省の意向を忖度して、年率1.8%増となりましたが、実態と乖離している感があります。帝国データバンクの景気動向調査結果(7月)では、景気動向指数が8カ月連続で悪化。共同通信社のアンケートでも、国内景気が拡大していると答えた企業は23%(昨夏78%)にとどまり、「緩やかに拡大」と答えた企業が23%(同77%)で、「拡大」と答えた企業は皆無に(同1%)。景気ウオッチャー調査(7月)でも3カ月連続の悪化で、33カ月ぶりの低水準に沈みました。

l  足元では、人手不足倒産が急増。7月の全国企業倒産件数は、2年2カ月ぶりに800件を超えました。年間でみると、過去最悪を記録しそうです。そんな中、大企業では中高年のリストラが加速しており、早くも昨年の2倍に到達。「勝ち組」とみられているファーストリテイリングの柳井会長は、「平成の30年間は経済敗戦だ」と嘆き、著名投資家のジム・ロジャーズは、かつてアジアで最も裕福な国だったビルマを例に引いて、「日本はアジア最貧国に転落するかもしれない」と警告。楽観は禁物です。

【Timely Report】より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  3月19日、技能実習先から失踪したベトナム人を違法に働かせたとして人材派遣会社社長らが逮捕された事件で、ベトナム人が派遣されていた化学薬品会社の社長と役員、法人としての同社が入管法違反(不法就労助長)の疑いで書類送検されました。2019年8~11月、技能実習先から失踪し、在留期限が切れるなどしたベトナム人4人を工場で働かせた疑いです。

l  外国人派遣における不法就労の実態を見れば、派遣先企業の関係者が頻繁に逮捕されてもおかしくはないのですが、摘発に至る事件は多くありません。今回の場合は、人材派遣会社が「グレー(就労資格がない人物)を派遣する。グレーを使うのはどこでもやっている」と勧めたという事実があり、社長が「日本人の採用が集まりにくく人材確保に困っていた」と自供したようです。

l  摘発された派遣先企業の関係者は、ある意味で素直な人たち。多くの派遣先は、知らぬ存ぜぬを貫くために、グレーな派遣だと気づいていても、敢えて在留カードを確認せず、派遣会社に責任を押し付ける確信犯。今後は、派遣企業に責任を押し付けている派遣先が摘発されるか否かがポイントです。

【Timely Report】Vol.654(2020.5.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管法違反:外国人派遣は派遣会社が悪い?」も参考になります。
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l  ソフトバンクグループの孫正義社長兼会長は、「日本はAI後進国になってしまった」と憂い、ユニクロを率いるファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「平成の30年は『経済敗戦』だった」と嘆いています。ワタミを創業した渡邉美樹氏も「今の日本は何かがおかしい」と認め、「日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう」と開き直る経済評論家も出てきました。

l  日本の労働生産性は先進国の中では最下位となっており、世界競争力ランキングは30位と1997年以降では最低となっています。「外国人が働きたい国ランキング」でも33カ国中32位の体たらく。経済規模自体も何とか現状維持を続けているだけで、他国の成長速度に及ばないため、シェアで見れば、縮小の一途を辿っています。客観的に見れば、「日本は経済大国なんだ」と「上から目線」では語れないのが実態になっているのです。

l  ところが、未だに「上から目線」から脱しきれない人たちが少なからずいます。「門戸を開けば、優秀な外国人がいくらでも来日する」という頓珍漢な考え方がその類。「もはや経済大国ではない」という謙虚な姿勢が必要です。

【Timely Report】Vol.546(2019.12.5号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:一流の外国人は日本に来ない?」も参考になります。


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l  入管法改正が成立して以来、攘夷派の矛先は、外国人を雇用する経営者に向かっています。「改正入管法はブラック企業を延命させる」「消滅しかかっていたブラック企業が復活する」「外国人労働者の問題は、DQN経営者の淘汰問題」「無能な経営者、低生産性の企業には廃業してもらえばいい」「業界の新陳代謝が遅れ、経営効率の悪い中小企業が生き残る」などとして、外国人に頼らざるを得ないような企業は破綻してしまえばよいと説きます。

l  こういう主張を展開する評論家は、得てして、自ら多数の従業員を雇用してビジネスを運営した体験がありません。人を雇うことの辛さや苦しさや悩みを知らずに、大言壮語を吐く勇気には拍手を送りますが、そんなに有能なら、非効率の代名詞であるブラック企業やDQN企業が居座る市場で起業し、卓越した経営力で、劣悪企業を駆逐してみせたらよいのではないでしょうか。

l  厳しいビジネスのリングには上らずに、リングサイドの椅子に腰かけながら批判するのは勝手ですが、リングの上で生き死にの戦いを日々繰り広げている経営者に対しては、最低限の敬意を示すべきだと思います。
スタートアップ, 起動, 人, シリコン バレー, チームワーク, ビジネス
【Timely Report】Vol.334(2019.1.25)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
ダイバーシティ本番がくる!」も参考になります。

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