外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2019年11月

l  「特定技能」を導入してから半年を経過しても、取得者は732人に過ぎず、初年度想定の3%未満。特定技能で受け入れるのは9カ国ですが、先方の法令や手続が定まったのは、カンボジア、インドネシア、ネパールのみ。10月までに技能試験が開催されたのは6カ国で、日本語試験が開催されたのは4カ国だけ。技能試験が実施されていない業種が多いため、日本企業は人を受け入れたくても、受け入れられない状況が続いています。「特定技能」に期待を掛けた関係者の間には、「騙された感」が漂い始めました。

l  法務省は、諸外国との調整や試験の遅延を原因に挙げていますが、昨年7月の閣議決定で、「法務省は、外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行う」と決まったのだから、司令塔としての辣腕を振るえばよいだけです。入管の現場には未だに外国人嫌いが目立ちますから、本音では受け入れたくない法務省が責任を転嫁しているだけとも感じられます。

l  監理団体が「技能実習」の長所と「特定技能」の短所を喧伝し続ける中で、「わざわざ特定技能にしなくても」と考える国や企業が着実に増えています。

【Timely Report】Vol.595(2020.2.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:入管は受け入れたくないのです?」も参考になります。

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l  日本では、当事者の一方あるいは第三者が「協議離婚届書」を戸籍の窓口に提出し、戸籍係が届書をチェックして受理すると離婚が成立します。これは「世界で最も簡単な離婚制度」。諸外国では、夫婦財産の清算や離婚後の子の養育について合意し、その内容を裁判所が確認して初めて離婚が成立する場合が多く、合意のみで離婚できる場合でも、当事者双方が登記機関に出頭し、口頭で離婚する旨を述べなければならないようです。このため、日本人と結婚していたが、いつのまにか離婚されていた、と言うケースも珍しくなく、配偶者としての在留資格が知らぬ間に脅かされる場合もあるようです。

l  また欧米では、共同親権が主流なので、離婚しても訪問権の関係で元配偶者と係り続けなければならず、訪問権を侵害すると元配偶者から「子供を誘拐された」と訴えられるケースもあるとか。今年8月にも、実子を日本人パートナーに連れ去られたという申し立てが国際連合人権理事会にありました。

l  国際結婚はロマンチックですが離婚率は高いようです。在留資格だけでなく、制度や文化の違いで悩む事例が後を絶ちません。

【Timel
y Report】Vol.594(2020.2.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:収容問題はフェアに報道すべき!」も参考になります。

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l  6月に大村入国管理センターで長期収容中のナイジェリア人男性が餓死してから、各地の入管収容施設でハンストが拡大。ハンストで衰弱した収容者に対しては、仮放免した場合、2週間後に再収容するという運用が為されているため、それがさらに関係者の怒りを呼んでおり、与野党の国会議員への陳情も行われています。しかし、陳情内容は、「かわいそうだから仮釈放すべき」という心情的な訴えが多く、「予防拘禁(再犯の恐れを理由に拘禁すること)は人権侵害だ」という法理論による武装も「全員釈放すべき」という結論になりますから、入管として受け入れられる提案ではありません。

l  入管の運用を本気で変えたいのなら、受け入れられるギリギリの提案をすべきです。入管法以外に重い法令違反を犯していない収容者(オーバーワークや短期間のオーバーステイ等)は仮放免すべきという案なら入管も検討可能でしょう。あるいは韓国のように、超過滞在期間に応じた罰則金を支払えばよいという割り切りでもよいかもしれません。入管法にも仮放免の際に保証金を預託させる制度があるのですぐに対応可能です。

【Timely Report】Vol.593(2020.2.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:収容問題はフェアに報道すべき!」も参考になります。


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l  直近の調査結果によれば、アメリカ人の3分の2(67%)は、「アメリカにいる移民の大半が合法的に米国内に留まれるようにする」仕組みを作ることが、国にとって「極めて重要」または「ある程度重要」であると回答しています。不法移民に厳しい見方をしてきた共和党支持、もしくは共和党寄りの回答者の半数近く(48%)も、合法化に賛成。戦争や暴力から逃れてきた難民の受け入れについても、アメリカ人の多くが支持を表明しました(73%)。

l  こうした世論を背景に、移民へのビザ発給条件に医療保険の支払い能力を加えるというトランプ政権が打ち出した新たな移民規制措置に対して、連邦地裁が実施を一時差し止める仮処分命令を出したり、来年の米大統領選での民主党候補指名を争っているサンダース議員が、大統領就任したら、移民の強制送還措置に猶予期間を設定し、入管による摘発を中止すると表明するなど、「移民政策」を巡って、高度なやり取りが繰り広げられています。

l  一方、日本では、在留外国人が急増する中で、正面から「移民政策」を議論することすらなく、「桜を見る会」を巡る不毛なバカ騒ぎ。悲しい限りです。

【Timely Report】Vol.592(2020.2.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:外国人の若者がいなかったら?」も参考になります。

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l  11月1日、農林水産省は国内の調理専門学校を卒業した外国人留学生が働きながら技術を学ぶ「就労研修」を拡充しました。調理師養成学校の留学生について、卒業後の5年を上限に日本料理店で働きながら技術を学ぶ制度は、日本料理を学んだ外国人が日本料理店で働く場合に限られていたのですが、卒業後の受入施設として日本料理店以外の飲食店、製菓・製パンの小売店、ホテル・旅館を加えました。パティシエとして菓子店で働いたり、レストランやホテルで料理人になったりする留学生も対象になるといいます。

l  この研修制度の正式名称は、「日本の食文化海外普及人材育成事業」というのですが、ざっくりと言えば、「技能実習」における「監理団体」や「特定技能」における「登録支援機関」の代わりに、調理の専門学校(取組実施機関)が求人企業と求職者(留学生)をケアする構造になっています。

l  法務省が「特定活動(クールジャパン)」を先送りしたことに対し、業界や学校が不満を言っていることに対するガス抜きなのかもしれませんが、在留資格の体系としては重複部分が増えて、どんどん複雑化していくばかりです。

【Timely Report】Vol.591(2020.2.14号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:外国人の若者がいなかったら?」も参考になります。

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