外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2019年11月

l  日本では、当事者の一方あるいは第三者が「協議離婚届書」を戸籍の窓口に提出し、戸籍係が届書をチェックして受理すると離婚が成立します。これは「世界で最も簡単な離婚制度」。諸外国では、夫婦財産の清算や離婚後の子の養育について合意し、その内容を裁判所が確認して初めて離婚が成立する場合が多く、合意のみで離婚できる場合でも、当事者双方が登記機関に出頭し、口頭で離婚する旨を述べなければならないようです。このため、日本人と結婚していたが、いつのまにか離婚されていた、と言うケースも珍しくなく、配偶者としての在留資格が知らぬ間に脅かされる場合もあるようです。

l  また欧米では、共同親権が主流なので、離婚しても訪問権の関係で元配偶者と係り続けなければならず、訪問権を侵害すると元配偶者から「子供を誘拐された」と訴えられるケースもあるとか。今年8月にも、実子を日本人パートナーに連れ去られたという申し立てが国際連合人権理事会にありました。

l  国際結婚はロマンチックですが離婚率は高いようです。在留資格だけでなく、制度や文化の違いで悩む事例が後を絶ちません。

【Timel
y Report】Vol.594(2020.2.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:収容問題はフェアに報道すべき!」も参考になります。

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l  6月に大村入国管理センターで長期収容中のナイジェリア人男性が餓死してから、各地の入管収容施設でハンストが拡大。ハンストで衰弱した収容者に対しては、仮放免した場合、2週間後に再収容するという運用が為されているため、それがさらに関係者の怒りを呼んでおり、与野党の国会議員への陳情も行われています。しかし、陳情内容は、「かわいそうだから仮釈放すべき」という心情的な訴えが多く、「予防拘禁(再犯の恐れを理由に拘禁すること)は人権侵害だ」という法理論による武装も「全員釈放すべき」という結論になりますから、入管として受け入れられる提案ではありません。

l  入管の運用を本気で変えたいのなら、受け入れられるギリギリの提案をすべきです。入管法以外に重い法令違反を犯していない収容者(オーバーワークや短期間のオーバーステイ等)は仮放免すべきという案なら入管も検討可能でしょう。あるいは韓国のように、超過滞在期間に応じた罰則金を支払えばよいという割り切りでもよいかもしれません。入管法にも仮放免の際に保証金を預託させる制度があるのですぐに対応可能です。

【Timely Report】Vol.593(2020.2.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:収容問題はフェアに報道すべき!」も参考になります。


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l  直近の調査結果によれば、アメリカ人の3分の2(67%)は、「アメリカにいる移民の大半が合法的に米国内に留まれるようにする」仕組みを作ることが、国にとって「極めて重要」または「ある程度重要」であると回答しています。不法移民に厳しい見方をしてきた共和党支持、もしくは共和党寄りの回答者の半数近く(48%)も、合法化に賛成。戦争や暴力から逃れてきた難民の受け入れについても、アメリカ人の多くが支持を表明しました(73%)。

l  こうした世論を背景に、移民へのビザ発給条件に医療保険の支払い能力を加えるというトランプ政権が打ち出した新たな移民規制措置に対して、連邦地裁が実施を一時差し止める仮処分命令を出したり、来年の米大統領選での民主党候補指名を争っているサンダース議員が、大統領就任したら、移民の強制送還措置に猶予期間を設定し、入管による摘発を中止すると表明するなど、「移民政策」を巡って、高度なやり取りが繰り広げられています。

l  一方、日本では、在留外国人が急増する中で、正面から「移民政策」を議論することすらなく、「桜を見る会」を巡る不毛なバカ騒ぎ。悲しい限りです。

【Timely Report】Vol.592(2020.2.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:外国人の若者がいなかったら?」も参考になります。

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l  10月23日、英エセックス州で、トラックの冷凍コンテナの中から移民を試みたベトナム人39人の遺体が発見されました。さらに11月6日には、英ウィルトシャー州でも15人の移民を乗せたトラックが摘発。同様の事件は、他国でも多発しています。ベルギーでも、移民12人を乗せた冷蔵トラックが見つかり、イタリアとの国境にあるフランスのラ・テュルビーでもトラックコンテナに隠れて密入国を試みた移民が逮捕されました。ギリシャでも移民41人が乗った冷凍コンテナトラックが発見されています。

l  こうした不法入国の背景には、多くの場合、経済格差があります。豊かな生活を求めて他国で職を求める動きは、給与格差が3倍を超えると活発化するともいわれており、格差がなくならない限りゼロにすることは難しそうです。

l  「移民を防ぐには、貧しい国々を豊かにすればよい」という考え方に立ち、貧しい国々を支援する政策も実施されていますが、生活水準が向上すれば、移動手段を入手しやすくなるため、移民はかえって増えるという研究結果もあり、移民抑止という点で有効か否かについては議論が分かれています。

【Timely Report】Vol.589(2020.2.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:「日本型雇用」は崩壊する?」も参考になります。

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l  「特定技能」の認定が、導入からの半年間で、376人(9月27日時点)に留まったことが明らかになりました(申請は1500件前後)。初年度に見込んでいた32,800人~47,550人の1%程度の規模であり、現在「特定活動」で待機している技能実習の卒業生(2000人超)が今後加わったとしても、見込みの1割に届かない可能性が高いと推測されます。

l  それに対して、登録支援機関の認定は、1,808機関(8月22日時点)と、認定された外国人の人数を遥かに超えています。1機関当たり0.2人しか認定されていないわけなので、ほとんどが「開店休業」の状態になっています。

l  神奈川県のある行政書士は「いまの仕事量だけでは生活が厳しい」として、外国人ビジネスへの参入を決め、業務を通して築いた外国人人脈を生かして、支援態勢を整えると言いますが、そんなに甘い市場ではありません。「1人当たり月数万円が相場」という委託費の報道もありますが、実際に支払うのは少数派。東京入管は「外国人支援を業として展開できる好機と踏んで参入している」と分析しますが、実際に「業」にできるのは一握りだけでしょう。

【Timely Report】Vol.559(2019.12.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:「特定技能」は「技能実習」に敗北?」も参考になります。


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