外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2019年07月

l  近年、「非情な日本企業の下で、技能実習生が過酷な境遇で働かされている」というストーリーを垂れ流す報道が増えています。最近では、今治タオルの縫製工場が袋叩きに遭いました。確かに、日本企業の一部は、技能実習生に非人道的な扱いをしていると思われますし、虚偽に塗れた技能実習制度を大きく改善しなければならないことは事実です。ただし、技能実習生のほとんどが悲惨な境遇に陥っていると言わんばかりの報道は、フェイクでしょう。

l  実際、ベトナムには、技能実習に行って貯めたお金で家を建てたという話で溢れかえっていますし、明るい将来が見えない母国で細々と暮らすよりも、「日本に行って、チャンスを掴んで来い」と言って、親がわが子を送り出すケースが少なくありません。SNSの時代ですから、出稼ぎの結果などすぐに知れ渡ります。家が建つ可能性が5割以上なかったら、わざわざ親類縁者から多額の借金をしてまで、日本に来る若者は、すぐにいなくなります。

l  彼らは成功率が高いと思うから来日しているのです。その現実を無視して、「かわいそうだ論」に染め上げることは偽善です。

【Timely Report】Vol.499(2019.9.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  7月6日、自分名義の在留カードを他人に提供したとしてベトナム人女性が逮捕されました。「『仕事したいから在留カード貸して』と頼まれて貸した」と容疑を認めており、複数人に貸した疑いも浮上しています。在留カードの提供を受けたベトナム女性は他人名義のカードを就職先に示した疑いで逮捕されました。提供者になりすまして人材派遣会社で働いていたようです。

l  無論、自分の在留カードを貸し出す行為は違法なのですが、問題は、他人名義の在留カードを持った外国人を雇ってしまった人材派遣会社のほうです。顔写真がまったく違う人物を雇ってしまったのですから、雇った人材派遣会社のほうも、不法就労助長罪に問われても何ら不思議ではありません。しかし、報じられていないことをみると、摘発されていないものと推察されます。

l  当局との関係が深い大手の人材派遣会社なのかもしれませんが、本来、外国人の派遣に関係する者は、入管法の専門家であるべきです。大っぴらに違法行為を行っている「製造業派遣」の業者を片っ端から摘発しない限り、末端の外国人を何人逮捕したところで、状況は一向に改善されません。

【Timely Report】Vol.495(2019.9.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

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l  日本人は、毎日1,200人減っています。この悲惨な状況は何ら改善されることなく、いずれ毎日3,000人が消えていきます。いまは、毎日1,200社で人手不足が発生していますが、いずれ毎日3,000社で人繰りが困難になります。

l  未だに、女性・高齢者の活躍やITAIの活用で何とかなるという無責任な論者もいますが、真の問題は、人口減ではなく、現役と高齢者のバランス。2015年には2.1人の現役に対して高齢者1人でしたが、2025年は現役1.8人で高齢者1人、2040年には現役1.4人で高齢者1人を支えることになります。これで社会が成り立つのかというのが真の問題なのです。それでも、「何とかなる」と強弁する論者は、過疎の村に移住して、どうすれば、高齢者比率の高い限界集落を維持できるのかを行動で示すべきです。

l  ①日本人の人口は増えない。しかし、②日本人の現役だけで高齢者を支えていくことは極めて困難である ―― この2つの厳しい現実を直視すれば、外国人の若者を受け入れるしか実現可能な解はありません。無論、解決し難い問題に悩まされることは間違いありません。しかし、その道しかないのです。

【Timely Report】Vol.498(2019.9.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  712日、スマートフォン決済サービス「セブンペイ」の不正利用事件で、他人のアカウントを使って商品を購入したとして、セブンイレブン店員の中国人留学生が逮捕されました。7月4日の深夜、東京都千代田区内にあるアルバイト先のセブンイレブン店舗で、都内に住む40代男性のセブンペイのアカウントを使い、計約3万円分の電子タバコ等を購入し、客に販売したように装ったという疑いです。中国人の友人から3日、中国のSNS「微信」を通じ、「お金をあげるからセブンペイでたばこを買うのを手伝って」と連絡があり、IDとパスワードが送られてきたといいます。味方であるはずの社員に背後から撃たれたケースと言ってよいでしょう。

l  ただし、外国人社員だけではありません。日本人社員に背後から撃たれるケースもあります。あるコンビニでは、留学生アルバイトのシフトが増えて、勤務時間が長くなったことを知った日本人社員が、夕方用と深夜用に名札を分けて、28時間越えをバレないようにしていることを突き止めて、入管に通報しました。「悪事千里を走る」と言いますが、悪いことはできません。

【Timely Report】Vol.497(2019.9.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  鳴り物入りで今年4月から導入された「特定技能」ですが、期待が大きかっただけに、「残念な感じ」が漂い始めました。その大きな原因のひとつは、推進役であるはずの入管庁が、「制度は創ったので後はよろしく」「試験関係は所轄官庁の問題だから、そっちに聞いてくれ」というスタンスを崩さず、当初公言していた「司令塔的な役割」をまったく果たしていないからです。

l  とは言うものの、入管庁自体は、「外国人の受け入れは仕事が増えるだけなので増やしたくない」と本音では思っているでしょうから、内心ほくそ笑んでいるのかも。入国管理局から「入管庁」に格上げされただけでなく、人員も予算も増えて、面倒な外国人が増えないというのが、彼らにとって「最高」の結果なので、「思惑通り」ということなのかもしれません。

l  あるアンケートでは、飲食業者の過半数が「特定技能」の内容を知らないと答えています。またマスコミの論評も、未だに法令を読み込んでいないのか、相談窓口とか登録支援機関とか2国間協定という極めて表層的なレベルにとどまっています。このままだと「特定技能」は「日系4世」の二の舞です。

【Timely Report】Vol.436(2019.6.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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