外国人経済研究所

外国人と経済の関係を解き明かしていきます。

2019年03月

l  ヨーロッパが揺れています。6月10日に、地中海を渡り欧州に向かう難民ら630人を乗せた船の入港をイタリアのサルビーニ副首相が拒否。11日にスペインが人道的な見地から同国への入港を認めると、サルビーニ氏は「イタリアの勝利」と勝ち誇りました。これに対し、仏のマクロン大統領が12日に「イタリアは責任感が欠如している」と批判すると、イタリアは13日に予定されていた経済財政相の訪仏を取りやめ、15日に予定されていた仏伊首脳会談の中止も示唆。マクロン大統領の譲歩により、首脳会談は予定通り開催されましたが、難民問題の深刻さを物語る出来事でした。

l  仏伊首脳会談では、アフリカに難民手続き施設を設置するように呼び掛けたほか、EU規則(難民が域内で最初に到着した国で保護申請する)の変更を求めることになりましたが、ハンガリーやオーストリアなどの「反移民陣営」にイタリアも加わったことで、EUの舵取りはかなり困難になりました。

l  日本でも、反移民に傾くEUを引き合いに出して、反移民派がこれから反撃に転じます。安倍政権が打ち出した「特定技能」はどうなるでしょうか。
アーキテクチャ, トレビの泉, アート, バロック, 泉, イタリア
【Timely Report】Vol.188(2018.6.22)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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1.       過去最多を更新している訪日外国人に絡む犯罪記事が大きく取り上げられるようになってきました。記事を読むと、「医療ツーリズム」に係る無免許手術や自家用車による「白タク営業」のほか、金塊の密輸入や偽造クレジットカードによる商品詐欺など、「日本は安全なのに、外国人に絡んで犯罪が多くなってきている」という印象が滲み出ています。

2.       「中国式白タク」は、成田空港や関西国際空港等で横行しており、大手業者では、東京1800人・大阪1200人という登録規模になっているようです。金塊の密輸入は判明したものだけで年間294件もあり、関係した外国人は228人。偽造クレジットカードの持ち込みで逮捕されたマレーシア人は約70人に上ります。「外国人=犯罪人」という公式が成り立ちそうな勢いです。

3.       警察や入管は、外国人が嫌いなので、外国人絡みの犯罪が発生すると、マスコミに対して必要以上にプッシュします。結果的に、外国人排斥につながる世論を形成しようと企てているわけですが、こうした世論が外国人雇用に対する批判に飛び火してくる可能性も否定できません。注意しておきましょう。
日本, 大阪, 泊, アジア, ランドマーク, 旅行, アーキテクチャ, 文化
【Timely Report】Vol.12(2017.8.29)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  昨秋の臨時国会では、技能実習生の劣悪な労働環境が問題視され、一部の弁護士らが「これは失踪ではない。人権を蹂躙された故の緊急避難だ」と強弁した結果、盗みを働いた実習生でも、「誠実に働こうと思っていたのに」と告白すれば、悲劇のヒーローとして扱われるようになりました。

l  本来であれば、「技能実習」自体を改革すべきなのに、「特定技能」に矛先が向かった結果、摩訶不思議な制度が誕生。典型的なのが、「外国人の責めに帰すべき事由によらないで、雇用契約を解除される場合において、転職支援を行わなければならない」という義務と、「企業の責めに帰すべき事由により、外国人の行方不明者を発生させた場合、1年間、特定技能外国人を雇用できない」という罰則です。悪辣な弁護士は、必ずここを攻めてきます。

l  マスコミは、企業性悪説・外国人性善説に基づいて、「①悪い企業➡②搾取される外国人➡③正義の弁護士」という展開で語りがちですが、実際にこれから発生するのは、「①嘘をつく外国人➡②悪徳弁護士➡③恐喝される企業」という地獄絵図。「特定技能」を扱う企業はディフェンスを固めるべきです。

【Timely Report】Vol.366(2019.3.13)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  「特定技能」には、実務上の問題が数多くあります。例えば、受入企業には、「相談又は苦情の申出を受けたときは,遅滞なく,当該相談又は苦情に適切に応じるとともに,当該外国人への助言,指導その他の必要な措置を講ずること」が求められているのですが、法務省は、「当該機関の責めに帰すべき事由に該当する事由としては、例えば、賃金を支払わなかったり、相談、苦情に適切に対応しなかったことなどの理由で特定技能外国人が行方不明となる事態を発生させた場合を想定しています」と国会答弁。

l  「1年以内又はその締結の日以後に,当該機関の責めに帰すべき事由により外国人の行方不明者を発生させていない」という条件が定められているので、「私はセクハラされた」という苦情を受けた後に失踪されてしまうと、1年間雇えなくなる懸念が生じます。いかに否定しても、外国人が「セクハラされた」と言い張れば不利になり得ます。マスコミは、「局部を露出して歩き回った」などの主張は取り上げますが、「お父さんと呼ばれて親しまれていた」などという証言は報じません。苦情対策は万全を期す必要があります。

【Timely Report】Vol.369(2019.3.18)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  安倍政権は、外国人労働者の大幅受入増を決定しました。総じて賛成論が多いものの、「外国人との共生」に関しては、準備不足や懸念を表明する向きが多いのも事実。「呼び寄せる日本側の派遣会社のための制度でしかない」「仲介業者による中間搾取を防ぐ仕組みの整備、日本語学習や医療面の支援なども必要だ」「外国人を一時的な労働者とみなしての受け入れは禍根を残す」などの意見に対して真摯な回答が求められます。

l  弊協会が開催した大講演会でも、阿部知子衆議院議員が「『人』として受け入れるのか、それとも『労働力』として使うのか?」という大きな問題提起をされましたが、「政府の目に映っているのは、人手不足を補うための単なる『労働力』であって『人間』ではない」「外国人を『もの』ではなく『人』として受け入れる姿勢を欠いた、ゆがんだ政策と言わざるを得ません」という批判が湧き起っています。「我々の生活水準を落とさないために外国人労働者を受け入れるのだから、彼らの存在を地域社会が受け入れなければならない」という覚悟を持った上で、制度の詳細を決めることが求められます。
数字, 個人, シルエット, 人間, ハーモニー, 共存, 友情, 大陸, 地球
【Timely Report】Vol.213(2018.7.30)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「台湾は移民政策に踏み込む!」も参考になります。

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