l  政府が消費税増税を断行することがほぼ決定したため、今後、経営者たちの「守りの姿勢」はさらに強固になっていきます。日銀短観や各種のアンケートでも、景気の弱さが露わになってきました。これまで3回実施された消費税増税の場合、庶民の関心は「駆け込みで買ったほうが得かなぁ?」とか「駆け込み消費の後の景気はどうなるの?」という関心が主でした。しかし、今回は、駆け込み消費の議論などではなく、多くの庶民は「そんなことを議論できる懐具合ではない!」と思っており、増税延期がなければ、「家計を切り詰める=消費を全面的に控える」しかないと考えています。

l  この「庶民感覚の変化」は、日本経済に対して、極めて大きなインパクトを与えます。マクロ的な数量モデルで予測できる範疇の下落では収まらないと考えるべきでしょう。消費税の増税分を相殺するように財政出動したところで、この「消費マインドの委縮」がもたらすマイナスインパクトを覆すことはできません。それがわかるからこそ、経営者たちは「守り」に走ろうとします。一つ間違うと、不況のスパイラルに入る可能性すら否定できません。