l  今年2月、資生堂は、福岡県における新工場設立を発表。ライオンは香川県で(52年ぶり)、ユニ・チャームは福岡県で(26年ぶり)、日清食品は滋賀県で(22年ぶり)、各々新工場を稼働する予定です。このように大企業の一部で製造拠点を国内に回帰させていることを以て、「Made in Japan」というブランド価値が復興しているというノスタルジックな記事が散見されるようになりました。日本の「匠の精神」が再評価されているというのです。

l  しかし内実を覗くと、「Made in Japan」であっても、「Made by Japanese」でない場合も。苛酷な環境の中で就労する技能実習生に支えられている現場も少なくありません。冷凍食品や缶詰を手掛けるマルハニチロでは、技能実習生229人が工場の製造ライン等で働いており、繊維大手の東洋紡の富山工場では作業員の1割が技能実習生。このような状況下で、不適切な検査や管理データの改竄などが報じられるのですから心許ない限り。ワコールは委託先調査を実施しましたが、資生堂の工場において、技能実習生・偽装請負・外国人派遣が活用されていないことを心から祈ります。

【Timely Report】Vol.395(2019.4.23)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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