l  厚生労働大臣を務めた自由民主党の田村憲久衆議院議員が、4月下旬のテレビ番組で、「今後、日本に来る外国人はますます増える。貴重な労働力として受け入れることを考える時期に来ている」と述べたことが報道されました。

l  ところが、田村議員の発言の詳細を確認してみると、「毎年30万人、40万人、人口がこれから自然減なんですよね。生まれる数と亡くなる数を見ていくと。それをどれだけ外国人でカバーするか、全員その方々を『移民』という形、『永住権』でカバーするというのはナンセンスだと思う。日本人が就かなくなった、または人が足らないという分野に関しては管理をする中で一定期間で帰っていただくという形で回していく方が文化の軋轢があるとかいろんなことは起こらないのではないか」という内容で、今回政府が企画しようとしている「特定技能」という案を暗に支援するものでした。

l  極めて厳しい人口減少問題や課題が山積する外国人就労問題を、短期労働者の「使い回し」の発想で対応できると考えているという政策センスには心底がっかりしますが、これが、現時点における日本国の限界なのでしょう。
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【Timely Report】Vol.161(2018.5.16)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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